絵のテクニックとバランスは大事!

どんな絵にも画家の素晴らしいテクニックを見ることができます。

画家の筆遣いは人によって皆違い、絵によっては不思議な技法も使われている。

画家の高度なテクニックを見た人は、絵画の魔術的な表現で錯覚を起こしてその作品に魅力を感じます。

筆、絵具、キャンバスを使い、画家の崇高なテクニックが1つの不思議な世界を創り出します。

そしてテクニックと同時に大切なのが画面のバランスです。

アンバランスな構図の絵を見た鑑賞者は、なぜか居心地が良くない気分になってしまうのはなぜか。

絵画におけるテクニックとバランスとは、どのような役割をするのかを考えてみましょう。

 

画家の魅力とは?

素晴らしい絵画を描き出す画家の魅力とは何でしょうか。

画家の魅力とは、描き出す絵のテーマにと独特のテクニック、

その人物像などに表れます。

特に魅力ある画家は独特の個性があり、見る者を圧倒する世界を持っている。

また、高い精神性を維持し続ける能力と、たぐいまれない才能は見る人を引きつける魅力にあふれている。

その絵画は必ず計算されてバランスがよく描かれており、熟達したテクニックによって描かれています。

良い絵は品質にも気を配り描かれているので、画家のテクニックは筆遣いにのみに表れるものではないということですね。

そして影響力あるほど魅力がある画家は、発言にも注意して言葉を選んでいます。

常識ある正しいマナーを守っている人は、絵画の世界でも尊敬される存在になっています。

 

絵画の歴史とテクニック

どのような絵を描くにしても、上手く描くにはそれなりにテクニックが必要です。

絵のテクニックというのはさまざまで、巨大な作品、大きな作品、小さな作品、

ミニアチュールなどで使うテクニックは全て違います。

どれも優れた画家の手にかかれば圧倒的な絵画空間を生み出し、鑑賞者の心を釘付けにしてしまう。

その見事な絵画は古代にさかのぼるほど大きく、圧倒的な美の世界となっていきます。

大作で有名なのはフレスコ画や巨大な油彩画がありますが、、

その中でもイタリアルネサンスの時代のものは、とてつもなく見事です!

バロック時代になると巨大な油彩画が多く持てはやされ、中期になると庶民的な小さな作品が多く制作されています。

ルネッサンスからロココ時代までミニアチュール的な装飾的絵画も描かれ、持ち運び飾られるものもあります。

その後は、絵画もアカデミックな時代になり美の追求がなされますが、テクニック自体は固定化され始めていきます。

自由を求める画家たちは19世紀になり、次第に自由な表現方法であらゆるテクニックを生み出していく。

今までにない筆遣いや色彩表現は、多くのサロンで人々を驚かせます。

近代の絵画は、人間らしい新たな視点で描かれており、そのテクニックも自由奔放な方法で描き続けられていきます。

 

絵画におけるバランス

絵画空間にはあらゆるバランスで成り立っている。

天地のバランス、

左右のバランス、

明暗のバランス、

質感のバランス、

遠近のバランス、

色彩のバランス、

まだまだありますが、

それらのバランスには絵画空間を動かす力があり、

強弱によって絵の見え方や調和を調整することができます。

ルネッサンスの画家たちは特にバランスを大切にして絵を描いていました。

レオナルド・ダ・ヴィンチラファエロミケランジェロティッツィアーノボッティチェリといった大巨匠たちは、

バランスや調和に神経を注いでいました。

特にラファエロはその分野では優れており、すべての作品のバランスは極めて素晴らしく非常に評価が高い。

彼は先輩画家たちの作品を細かく分析して、自分流にアレンジを加えています。

彼の才能の優れている部分は、過去の先輩画家の作品から学び、

それを修正して正しい位置にバランスよく置きかえるというの力を持っていました。

ラファエロはアレンジの才だけでなく、新たな調和ある構図をどんどん生み出していきます。

その作品はタペストリーや版画として大量に作られてヨーロッパ中に知れ渡りました。

ラファエロのバランスよい絵画は、世界中の画家のお手本として広まっていったのです。

 

テクニックとバランスを大切にして絵を描く

抽象画の世界では、この二つの要素が特に目立ちます。

抽象画というのは見える全てを省略して描くので、

絵画に大切なテクニックと構図や画面のバランスが命になってきます。

色彩は画面空間のバランスをつかむためにとても大切です。

マークロスコやスーラージュ、リヒターなどの巨匠たちは、

色彩を自由に扱い、空間を動かします。

そのテクニックは彼らだけにしか持っていない道具などを使って制作されています。

テクニックとは自分の経験と自分の道具によって生み出されます。

本当に絵が上手い画家は画面を動かす力があり、色彩バランスに重点を置いて作業しています。

構図と色彩バランスを独自のテクニックによって表現できるなら、どのような絵を描いたとしても大抵は良い作品になる。

 

まとめ

絵画を創り出す画家とはどのような存在であり、どのような思想を持たないといけないのか。

画家にとってのテクニックはどのように生み出され、どのような評価を得るのか。

画面のバランスはなぜ大切なのか。

という疑問点について常に意識しないといけない。

ほかにも思うところは沢山あると思いますが、それは自分の経験によって見つけることができます。

ここで紹介した内容を基準にして制作活動をしてみてください。

必ず良い結果が期待できます。

・「ヴェラトゥーラ」と「フロッティ」2つの技法を解説!

・絵画の質感表現とは・・・

・名画の特殊なグレーズ技法

・油彩画の「有色下地」で色の深みを増すには・・・

・自分用の制作マニュアルを持とう!

・「デフォルメ」と「造形美」の歴史

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・「ボナール」波乱を知らぬボヘミアン

・「ポイントをおさえて学ぶ」と、楽しく絵は上達できる!

・「ティエポロ」 偉大な伝統に育まれた画家

・絵画で大切なのは色彩!

・ギュスターヴ・モローの「出現(サロメ)」との再会

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ABOUTこの記事をかいた人

画家活動をしています。西洋絵画を専門としていますが、東洋美術や歴史、文化が大好きです。 現在は、独学で絵を学ぶ人と、絵画コレクター、絵画と芸術を愛する人のためのブログを書いています。 頑張ってブログ更新していますので、「友達はスフィンクス」をよろしくお願いします。