絵の勉強を始めた人は、自分の夢と情熱をこめた絵を描きたいと思いますよね。
そして、大きな展覧会に出品して入選を目指す!
こう思うのは当たり前のことですが、現実にはなかなか実現するのが難しいと感じているのではないでしょうか?
今はまだ、石膏デッサンや基本的な勉強に苦心してなかなか絵画制作まで、手がまわらない人がほとんどだと思います。
基本勉強で苦労して頭が痛くて、夢の展覧会にいつ作品を出品できるのか不安でしかたがないのでは⁈・・・
でも、弱気になって自分の情熱とエネルギーを無くしてはもったいない。
絵がまだ下手でも、独自の方法でチャレンジしてみたり、
情熱があればそのエネルギーを作品にぶつけてみてはどうだろうか。
若いエネルギーを存分に使おう!
先生方が、20代の人たちに「若いエネルギーをもっと使いなさい!」とよく助言しているのを聞いたことはあるはずです。
口ぐせのように聞こえるこの言葉。
僕も絵を描き始めたころ、毎日のように先生が口をそろえて助言されていました。
20代の頃はこの言葉を聞いてもいまいち「ピン」とこない。
自分では、一生懸命頑張っているつもりでしたから。。。
デッサンとバイトで一日が終わる毎日で、肝心の絵を描く時間がない・・・
創造力があっても形にする力がなく、自信すらないので展覧会なんてまだまだ考えられない。
でも、そのとき僕より年下の19歳の男の子が、とんでもないことにチャレンジしていきました。
エネルギーレベルが高い人は、不可能を可能にする!
画家になりたい青年
その男の子は、まだ二十歳にもなっていなかった。
彼は18歳で、高校を中退してデッサンを学びに来ていました。
デッサンを学んでいますが、絵の才能はまったくなく、めちゃくちゃ下手でした。
本当に頑張って石膏デッサンをしていましたが、すごく、すごく、すご~く下手で、1年たっても上達どころかいつも点数は最下位。
でも、彼はスケッチが好きで、鉛筆と水彩絵の具でよく風景画を描いたりして、気分転換をしていたのです。
その絵も、普通に下手でしたが、彼には情熱があり展覧会に自分の作品を出したいという目標を掲げていたのです。
そして、19歳の夏彼は、○○○展という大きな展覧会に100号の作品を2点出品しました。
この展覧会は大きな展覧会で、若手の登竜門で有名です。
人物を描いたような作品でしたが、あっけなく落選。
でも、彼の情熱はさらに燃え上がります。
2度目の挑戦
その一年間石膏デッサンは少しマシになったのですが、まだまだ下手でした。
それでも彼は、家で制作励みます。
100号のキャンバスに女性の顔を大きく描いた斬新な作品を何枚も制作して、それと同時に絵画教室で絵を学んでいたのです。
彼のそのエネルギーはとてつもなく、周りを驚かせるほどでした。
1年後も同じ展覧会に2点の人物の顔を描いた作品を出品。
そして、驚くことに絵がめちゃめちゃ下手で有名な彼が見事「入選」したのです!!
レベルが低くても情熱とパワーで成果を出せ!
入選した彼は喜び、自分に自信を持てたようでした。
目標達成したことで、周囲の人たちから見直されたのです。
デッサンはまだまだ下手で、何も知らないことばかり。
でも、彼の心は絵画への情熱がみなぎっていました。
彼はみんなと同じように、デッサンとアルバイトをしていてあまり寝ないで、昼間にデッサンをしていたのです。
安い家を借りて、アトリエにして寝る間も惜しんで毎日制作して、頑張って画材にお金をつぎ込んでいたのです。
そして、20歳の年にまた同じ展覧会に出品します。
すると、彼は見事にまた入選!!!
さすがに僕も2度入選したので、「まぐれではないな」と感心して彼を見直したのを覚えています。
若いこともあって、彼はとても素直な青年で、その情熱とみなぎるエネルギーは素晴らしかった。
絵が下手でも、彼は彼なりに自分の世界を切り開く方法を見つけました。
絵画教室の先生と相性が良かったのでしょう。(週に1回夜に通っていた)
彼はその先生を尊敬し、素直に助言に従って制作に励んでいたので、目標を達成できたのだと思います。
80代の先生は、彼の情熱とパワーに期待したのでしょう。
自分の情熱とエネルギーを維持しよう!
あなたは自分の情熱とエネルギーについてどう思っていますか??
・「自分にはそんな情熱はまだない」
・「まだ絵を描き始めたばかりだから・・・」
・「自分にそんなエネルギーがあるなんて考えられない」
・「夢があるけどお金と時間がない」
と思うのではないでしょうか。
まずは、自分の夢とその情熱を育てることから始めてみませんか?!
あなたの絵画への情熱はどのようなものなのでしょう。
みんなと同じではないはずです。
夢が大きく明確になればなるほど、あなたのエネルギーは大きくなっていきます。
小さなことでもいいので、手を動かしてなにかを創っていく準備をしてください。
まだ、「絵が下手だから」などと考える必要はありません。
情熱とエネルギーレベルが高い人は必ず絵が上達する!
絵画への情熱が高まれば、自然にあなたのエネルギーレベルは高まっていきます。
そのエネルギーを、絵画に関係するあらゆることに注いていきましょう。
自分のエネルギーレベルが高いと、同じようなエネルギーの人たちと自然につながっていきます。
そして、情熱があると周りの人たちに関心を持ってもらえるようになり、自然な感じで絵も上達するようになる。
「類は友を呼ぶ」という言葉と同じで、影響しあえる人といることで、必ずあなたの絵のレベルは上がっていきます。
まとめ
昔の実話を思い出して書いてしまいましたが、今思いだしてみると「これが若さ」なのだと感じる出来事でした。
絵が下手で悩んでいる人は、自分に自信を持てないでしょうが、描く方法を少し変えると今のあなたの実力でも現代的な作品は描けるはずです。
大切なのは、今の自分の実力に合う方方を見つけることです。
彼の絵はチュウブ絵具からそのまま絵具を塗りつけて、大きな筆で厚塗りする現代絵画でした。
当時の僕の感覚からすると、まったく理解できない絵でしたが、今思うと斬新な絵だったと思います。
ただ、技術的なことや絵作りなどが問題ですが、少しいじると面白い絵になる作品でした。
審査員は絵の力強さと発想の奇抜さと、制作した彼の若さに驚いたのかもしれない。
何も知らないからこそ描ける絵もあり、それが自分の可能性につなげることができれば、必ず未来の大きな成果になっていくはずです。
今はまだ絵が下手だと感じていても、自分の情熱とエネルギーを高めて目標を目指して行動しましょう!!
・絵が上手い人たちは、学んだことを時間をかけて実行している!!!
・画家としてレベルアップし続けるために絶対必要な方法とは・・・