油絵道具をそろえるのも、油彩画を始める楽しみの一つです。
油彩のオイルの種類も多いですが、画材メーカーも多いですよね。
そこで、これまで、僕があれこれ試した結果、自分に合うメーカーをここで紹介したいと思います。
おすすめと、おすすめできないオイルを紹介します。
揮発性オイル
テレピン
テレピンは、どこのメーカーもよく似た感じでした。
僕がよく使っているのは、ホルベイン、クサカベのものを使っています。
揮発性油はどこもよく似た感じなので、わりと安いメーカーを選んでいます。
・ホルベインでは、ターペンタインとして販売されています。
ぺトロール
ぺトロールも同じく、ホルベインとクサカベを使っています。
ぺトロールもどこもよく似ているので、気にせず何でも使います。
・特徴としては、完全に揮発するので、黄ばみの心配はありません。
・テレピンに比べると固着力がありませんので、単独で使う場合は注意が必用です。
・出来るだけ調合して使います。
・筆を湿らせて絵の具を、洗うこともできます。
ラベンダーオイル
ラベンダーオイルはルフランのものがいい。
国産メーカーも販売していますが・・・
香りも良く、オイルの質もいいので、ゆっくり制作する場合に使っています。
テレピンより、乾くのが遅いので制作に合わせて使いましょう。
・プリマ画に使うことが多い揮発性油です。
・油の質が良く、筆運びもテレピンより少し、のびが良く、黄ばみはありません。
・香りは個人的には、好きな臭いですが、好みがあると思います。
乾性油
リンシードオイル
リンシードオイルは、メーカによって微妙にコクが違います。
オイルは、好みで選ぶものですが、リンシードオイルはルフランのものがとても上品な品質で気にいっています。
国産メーカーの物が悪いわけではなく、ルフラン製品は、不純物を化学処理で精製カットしているのでとても綺麗な色合いです。
これまで、国産メーカーのリンシードオイルを使っていましたが、ルフラン&ブルジョワに切り替えました。
スタンドオイル
スタンドリーはホルベインやマツダを使っていましたが、最近はクサカベを使っています。
ホルベインは少し硬い感じがします。
クサカベは、他のメーカーより安く品質も良く安いのがいい。
オイルの粘り具合と、色で選ぶといいと思います。
クサカベは、なんだかなんだと頑張っています。
・使い方としては、リンシードオイルに加えて接着力と、絵具の固着を助ける働きをしてくれます。
・絵具の流動性に力を加える働きがあり、サラサラのオイルにとろみを増します。
ボイルドリンシードオイル
ボイルドリンシードオイルは、マツダスーパーをよく愛用していましたが、最近ターナーのオイルを使っています。
マツダのボイルドリンシードは、わりと薄めていあるので、そのまま使えるのがいいところです。
ポピーやリンシードを少し加えると、初心者には使いやすいと思います。
そこにバルサムを加えるといい。
ターナーの方は、わりと濃い口ですので、使い方に注意が必用です。
。ボイルドリンシードは、わりと乾燥が早いオイルです。
・注意点としてボイルドリンシードオイルは、単独で直接絵の具にまぜて厚塗りすると、数年後にちりりめんじわになってしまいます。
・マツダスーパーのボイルドポピーオイルも使っていましたが、乾きが遅くべとつきが激しいので、おすすめはできません。
ポピーオイル
僕は、ポピーオイルを単独ではあまり使うことがない。
薄描きの絵画にはいいかもしれません。
ポピーオイルは、リンシードオイルより薄くべとつきがありません。
リンシードオイルは年月がたつことで、少し黄ばみが出ますにでポピーを加えるとよい。
・リンシードとポピーオイルを混ぜることで、少し黄ばむことを防ぐことを助けます。
・ポピーだけだと固着力が弱いので、リンシード系か樹脂系を少し混ぜるといいでしょう。
ワニス
コーパル
コーパルは、ホルベインとマツダスーパーを使っています。
僕は、いくつもの種類のオイルを作り作品によって使い分けている。
オリジナルオイルを調合するときは、この二つのコーパルを使います。
マツダのコーパルは、リンシードとテレピンで調合されており、単独で使えるオイルので、たまに違う使い方をします。
ボイルドリンシードオイルには、フラマンシッカチーフを加えて使いますが、このフラマンには、コーパルが使われています。
・コーパルは、画面を頑丈に守ってくれる描画用ワニスで古代の絵画の画面を守ってきました。
・ほんの少量をオイルに入れると光沢が増し、美しい画面として輝きを与えます。
・多く使うと画面が暗くなり、べとつきがなかなか乾かず描きにくい画面になってしまうので注意しましょう。
ヴェネチアテレピンアバルサム
このワニスは欠かすことが出来ません。
以前は、ホルベインのベネチアターペンタインを使っていましたが、最近はターナーのバルサムを使っています。
ホルベインの物は少し薄いので、濃いバルサムのものを探しているとターナーしか見当たりませんでした。
・ヴェネチアテレピンバルサムは、絵具の固着力と丈夫で美しい画面を作ります。
・コーパルより粘りが強く、使い方はオイルに2%までが良い。
・ラファエロの絵画は、バルサムを使った特殊な技法で描かれているという報告があります。
ダンマル樹脂
僕はオイルにはまぜませんが、バルサムの代わりに使う人もいます。
ホルベインとクサカベのダンマル樹脂を使い、僕はルツーセを作って使います。
ルツーセは、画面のツヤを戻し色彩を正確に把握しやすくします。
また、元の絵の具を少し溶かし、描き進めやすくし、乾きも早めます。
・ダンマルワニスに30~40%のリンシードオイルをまぜ、テレピンで倍に割って使います。
・調合は、人それぞれの作品によって変わってきますので、自分の方法を探してください。
まとめ
以上が最近僕が使っているオイルたちでした。
お近くの画材屋さんで販売されていない場合は、販売されているもので代用してください。
油絵の楽しいところは、オイルと絵の具のマニアックな楽しさにあります。
昔の巨匠たちは、絵の具もオイルも手作りでした。
レオナルド・ダ・ヴィンチなんて、描くものに合わせて専用の絵の具を作り、使い分けていたといいます。
そのように、オイルも使い分けることで、絵肌もいろんな表情を見せますので、楽しく研究しながら絵を描いて行けるといいのではないでしょうか。
他にもまだ使っていないオイルもありますので、新たに良い製品があればまた紹介していきますんね!