初心者が初めて絵を描くとき絵のサイズで、どのサイズを描くべきか悩んでしまうかもしれませんね。
キャンバスに絵を描く場合、自分はどのサイズで絵を描くべきなのか?
ほとんどの人は初めに、画用紙に絵を描くと思います。
そのあとに、アクリルや油絵の具でキャンバスに絵を描きます。
自分は大作を絵を描きたいと思う人や、ミニアチュールな絵を沢山描きたいという人もいると思います。
どちらも、自分の夢に合うサイズを選択しているのですが、いきなりそのような絵を描いて上手くいくことはまずない。
ここでは、自分の絵の目的にあったザイズについて書いていきます。
絵のサイズは今の自分の実力に合わせる
初心者
初心者の場合、普通にF8号(45.5×37.9)~F15(65.1×50.5)号が目安とされています。
(キャンバスの形には、F,P,M,Sなどがあります)
初心者にこのサイズが適しているのは、自分の両手に入る範囲だからです。
有名なモナ・リザは20号ほどの大きさです。
このサイズは、人間がいちばん描きやすく、自分の世界に集中して描き込めるサイズだと言われています。
レオナルド・ダ・ヴィンチがこのサイズにこだわったのも、そういうことを考えてのことでした。
中級者
中級者はF20号(72.7×60.6)~F60号(130.3×97.0)ほどを描く実力があると思います。
どのサイズを描いていてもいいのですが、中級者になると20号や30号を沢山描いて自分の絵の世界を描いていかないといけません。
絵具の扱いにも慣れ、構図の勉強に力を入れて絵になる作品創りをするようにしていきましょう!
60号まで確実に描けるようになるよう、努力して画力を上げる方法やあらゆるテクニックを使えるように頑張ってください。
上級者
上級者になると、まず小品に目を向けていきます。
小さいサイズは、F0号(18.0×14.0)~F8号(45.5×37.9)を描けるようになってください。
大きなサイズだけでなく、小さな小品も大切です。
小さな作品になるほど、テクニックが必要になってきます。
そして、F80号(145.5×112.1)~F200号(259.0×194.0)の大作をめざして制作していきましょう!
いちどは大画家になった気持ちで、自分の夢を大画面にぶつけてみてください。
普通に家で描けるサイズは100号~130号までかも知れませんが、アトリエが大きいなら頑張って描いてみてはいかがでしょうか。
上級者になれば120号は描きたくなると思うはず!
その実力は十分にあるからです。
自分が描く絵のサイズを決めるには?
描く目的に合わせて決める
絵を描くときどのようにしてサイズを決めるといいのか?
経験によりますが、目的が明確な場合は、それに合わせるようにすることです。
自分が描いたエスキースを見て、どのサイズならこの絵が持つイメージを出し切ることが出来るのか?!
どのサイズがピッタリなのか、というところをよく考えないといけません。
例えば、上半身の女性像なら10号から~20号がいい感じに収まりますが、これを50~60号に描くと大きすぎて描く側も途中で投げ出すかもしれません。
でも、周りの空間になにかを描くならそれも考えられます。
人物は小さく収まるからですね。
このように同じものを描くにしても、空間の埋め方や使い方で目的も変わると考えてキャンバスのサイズを決めましょう。
挑戦したい気持ちは大切!
絵を描くなら自分の思う夢を大画面いっぱいに描いて表現してみたい!!!
という、大きな目標を持っている人も多いのではないでしょうか。
確かにこのような大きな目標は、すご~く大切ですよね!!
でも、それも実力と経験を積み重ねて実現できることなんです。
時間が少しだけ必要なんですね。
少し我慢して、まずは今描けるサイズを沢山描いて、そのための準備をしていきましょう!
大きなサイズを描くには?!
下準備をして大きなサイズに描く
いろんな絵を沢山描き、いよいよ大きなサイズの大作に挑みたい場合、貴方はどのように大画面を埋めていくのでしょう?!
いきなり大画面に何も考えずに描いてしまうと、経験がない人は失敗してしまうかもしれません。
失敗の原因は、小さい完成図を準備していなかったり、それにまつわる小さな絵を描いていないことが原因です。
ベテランならそのようなことをしなくても平気かもしれませんが、まだ経験がない場合は画面に絵の具を塗るだけでも大変な作業です。
なぜかというと、まだ画面全体の空間を操ることもできないからです。
なので、下準備は必ずしておくことです。
手順を決めてから作業していこう!
下準備には、いろいろありますが、、
例えば、
小さな30号ほどのエスキースを描きそれを150号にする場合、確実に同じように描けるようにキャンバスにマス目を描いておくといいでしょう。
マス目を沢山作り、それに合わせて大作に正確に写すと、形を上手く描き構図を決めることができます。
いろんな方法があるので、制作手順は描く前に準備しておくとようにしましょう。
準備しておくと、形を描く作業などは短くて済みます。
小さいザイズも大切!!
小品であなたの実力がわかる
大きなサイズの絵をいくら沢山描いても、小品を描けないのは画家としてよくありません。
これはいろんな考え方があり画家の自由なのですが、やはり小さな作品を望むファンもいると思いますので・・・
小さいサイズの絵を描けることで、大作を描く画家の実力にさらなる注目が集まります。
小品が苦手でも描けるようになっておきましょう。
小さくても密度が必要!
売る事を考えているなら、小品だからといって手を抜いてはいけません。
小品は小さいですが、貴方の絵の密度は落とさないように注意してください。
大作を所有したい日本人は少ないので、F3~10号ぐらいまでは頑張って沢山描いておきましょう。
貴方の大作を思わせるような小品を、ファンの家に飾ってもその価値が下がらないように!!
まとめ
自分が自宅で絵を描けるサイズは決まっているかもしれませんね。
そのためにも、自分の思い描いている作品に合うサイズを選ぶように、絵の内容もコントロールする力が必要になります。
大きな作品を描くのはいいのですが、まだ画面を埋めう実力や描く能力が欠けていると、せっかくの画材と時間が無駄になってしまいます。
そのようにして描いた絵は、貴方の実力が発揮されていない作品になってしまうでしょう。
大きな夢があるのはいいことなのですが、無理をせずに計画的な方法で描いて着実に実力をつけていってください!!
また、小品が得意な人も、自分が大きいと感じる大きさを目標に頑張ってその能力を高めましょう!
初心者は確実に手順どおり描きやすい絵のサイズを選んで、自分の絵画世界を楽しんでください。
・ゴーギャン 「我々は何処から来たのか、我々は何者か、我々は何処に行くのか」