ポール・セザンヌ「大水浴」
1901年、セザンヌは故郷のエクス・アン・プロヴァンスの郊外に1軒の家を建てた。 そしてその2階のアトリエは、制作中の大作を出し入れするために、大きな窓をつけました。 当時60代で病気がちだったセザンヌが、アトリエの窓を…
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1901年、セザンヌは故郷のエクス・アン・プロヴァンスの郊外に1軒の家を建てた。 そしてその2階のアトリエは、制作中の大作を出し入れするために、大きな窓をつけました。 当時60代で病気がちだったセザンヌが、アトリエの窓を…
アメデオ・モディリアーニの生涯は短く不安定で、悲劇的だった。 イタリアの生家で一家の知的雰囲気に刺激された彼はパリに出たが、極端な貧困の中で暮らし、酒と麻と数々の恋人たちに慰めを見いだした生活をしていた。 ほかの画家や詩…
ルーカス・クラナッハは当初こそ無名だったが、やがて画家として名を成し、富を得た。 ドイツ・ルネサンス期において、彼にまさるのはデューラーだけだ。 彼は50年間にわたって、ヴィッテンベンクの宮廷で歴代のザクセン選帝候に仕え…
貸し職人という下層階級から身を起こした、ロレーヌ出身のクロード・ジュレは、装飾画家の助手になり、やがて、そのっ時代を代表する傑出した風景画家の1人となった。 クロード・ジュレは一般にクロード・ロランと呼ばれています。 成…
今日、久しぶりに美術館に行ってきました。 お目当ては、日本でも人気上昇中のフェルメールですが、僕は密かにレンブラントとロイスダールにも期待していた。 ところがこの2人の作品は1点も来ておらず、全体的にさみしい17世紀オラ…
ヤン・ファン・エイクは、おそらくネーデルランド絵画史上、最も有名な人物です。 若いころのことはほとんど知られていないが、すでに1420年代には画家としてかなり名が知られており、ヨーロッパで最も華麗な宮廷の一つといわれたブ…
サンドロ・ボッティチェリはルネサンスを代表する芸術家の1人であり、生涯のほとんどを生地フィレンツェで過ごした。 全盛期には、フィレンツェでとびきり注文の多い画家となり、繁盛する工房を運営しました。 1度だけフィレンツェを…
ミケランジェロは美術史上、最も偉大な芸術家の1人に数えられる。 彼の華々しい業績には、絵画、彫刻、建築、さらには詩まで含まれています。 誇り高いフィレンツェ市民であった彼は、最初からその英雄的な才能によって家門の地位を高…
イタリアの作家で政治亡命者の息子として生まれたダンテ・ゲイブリエル・ロセッティは、詩人としてばかりでなく画家としての天分にも恵まれていた。 他人を圧倒するカリスマ的な性格をもち、20歳の時イギリス美術の改革を目指して結成…
1777年のある日、ドイツの作家ヴェルヘルム・ハイゼンは、朝から古代ギリシャ神話をまとめた1冊の本を読みふけっていました。 「牧歌」という題のその本の中で、その日たまたま読んでいた箇所には、全能の神ゼウスの双子の息子かカ…
アンソニー・ヴァン・ダイクは、美術史上最も成功した肖像画家の1人です。 彼が描き出した、イギリス国王チャールズ1世の宮廷の華麗なイメージは、同時代にはかり知れないほどの影響をおよぼしたばかりでなく、以後200年にわたるイ…
ヤーコプ・ファン・ロイスダールは、17世紀後半の優れた風景画家でした。 オランダのハールレムで働く画家の一族に生まれ、叔父のサロモン・ファン・ロイスダールは一世代前の画家たちの中でも最も才能のある風景画家です。 ロイスダ…
ハンス・ホルバインは、ドイツの有名な画家の息子であり、スイスで画家として働いていました。 宗教改革の混乱が起こると、1532年に仕事を求めてイギリスに渡ります。 最初にロンドンに滞在した時は、偉大な政治家でもあったサー・…
マドリード王宮の代表的な宮廷画家ベラスケスは、3歳から8歳までのマルガリータ王女の肖像画を、全部で5枚描いています。 その中でも、彼の最晩年の作品「青いドレスのマルガリータ王女」は、最も美しい1枚と評価が高い。 しかし、…
アルブレヒト・デューラーは北方ルネサンス最大の画家で、宗教をテーマにした劇的な木版画と精妙な銅版画で有名です。 デューラーの芸術は北方ヨーロッパと南のイタリアの伝統の融合が見られ、ヴェネツィアを訪れた際に接した同地の絵画…
この「友達はスフィンクス」を見てくれている皆さんは、美術館での絵画鑑賞で「観察眼を鍛えている」と思います。 絵画鑑賞は見れば見るほど、新しい発見があり巨匠たちの素晴らしさを感じることになりますね。 美術館でも絵画の解説は…
この絵は、15世紀フランドルで活躍した画家ヤン・ファン・エイクが描いた「祭壇画」の傑作です。 3つの画面からなり、左右の小さな画面と中央の画面はつながっていて、扉のように開閉する仕掛けになっています。 このような形式の祭…
60年以上にわたって、ジョバンニ・ベリーニは故郷ヴェネツィアを代表する画家の地位を保ち続けました。 画家の一家に生まれた彼は、芸術面では地方の一都市にすぎなかった町を、ルネサスの一大中心地に変貌させることに貢献しています…
19世紀になるにつれ、今までの宗教画や神話画から、現実の世界に画家たちは目を向け始めます。 これが、写実主義の始まりです。 風景画家たちは、自分たちの暮らしと自然を対象に、制作するようになっていきました。 また、写生につ…
ピーテル・ブリューゲルは16世紀ネーデルランド最大の画家で、熟達した素描家、版画家でもあります。 ブリューゲルは、農村の暮らしを見事に表現したために、「農民ブリューゲル」として広く名をしられていました。 しかし、ブリュー…
ウジェーヌ・ドラクロワはフランス・ロマン主義を代表する画家です。 有名な政治家タレーランの私生児といううわさもあり、若くして国家からなみなみならぬ支援を受けたことによって、その陰で糸を引く有力者がいるように思われていまし…
最近の日本では、風景画家がだいぶ減ってきています。 残念ながら、自然破壊の影響で描く場所が減ってきているとも聞きます。 昭和の画家たちのように、日本の風景を描く画家がもっと増えて欲しいものです。 今回は、17世紀バロック…
ヴェネツィアに生まれたカナレットは、英国からの旅行者向けにヴェネツィアの景観を描いて名を高めました。 カナレットほどヴェネツィアの建築の美しさ描ききった画家はほかにいません。 30代から40代のカナレットの最盛期には注文…
エドゥワール・マネは19世紀における最も独創的で、影響力をもった画家の1人でした。 これまでにない現代生活の情景と驚くほど大胆な筆使いは、フランス絵画に新しい息吹をもたらし、印象派の画家たちにインスピレーションをあたえま…
イタリア・ルネサンスのレオナルド・ダ・ヴィンチ、北方ルネサンスのデューラー、フランドルのファン・アイク兄弟などの絵画に見る風景は、驚くほど緻密な観察記録やスケッチに基づいて表現されています。 ですが15,16世紀半までま…
シャルダンは18世紀フランス絵画史にあって、ひときわ個性的な存在の画家です。 ブーシェやフラゴナールと同時代の画家で、当時は華麗なロココ様式が栄え、官能的な神話画がもてはやされていたにもかかわらず、シャルダンの名声を高め…
一般的に絵画鑑賞は、どこを見るべきか、なぜこのように描いてのか、どのような技法なのかと、考えて悩み、絵画鑑賞を楽しめない人が多いことは実に残念なことです。 時代によって、絵の重要なポイントは違うのは当然なので、その時代が…
ルネサンス期の最高に美しい絵画の一つであると同時に、美術史上最も議論を呼んできた作品でもあるボッティチェリの「春」。 ヴァザーリは、このえの主題を「春(プリマヴェラ)の象徴としてのヴィーナスが、三美神によって花で飾られる…
展覧会に行ってもなかなか楽しめない、またはもっと画家の考えを知りたいと考えている人も多いかもしれませんね。 そこで誰にでも理解できる「名画の鑑賞のポイント」をご紹介してみようと思います。 ここでは、ブリューゲル、マネ、マ…
カラヴァッジョはローマで一本立ちしようと努力した結果、30代の前半までに広範な名声を勝ち取りました。 光と影の効果を駆使したその劇的な表現と厳格なリアリズムは、ヨーロッパ美術に新しい絵画言語をもたらしたといえます。 しか…